「近代日本の日記文化と自己表象」第16回研究会のご案内

 きたる5月19日(土)に、「近代日本の日記文化と自己表象」第16回研究会を開催いたします。
 今回のご報告は、新藤雄介さん(福島大学)と大野ロベルト(社会事業大学)さんにお願いしました。
 新藤さんは、戦前の農民運動家である渋谷定輔の日記を扱ってくださいます。なお新藤さんは、4月28日(土)のメディア史研究会の例会でも、渋谷定輔の出版事業についてご報告をされます:http://www.geocities.jp/media_shi/getsurei.html
 大野さんは、『日記文化から近代日本を問う』にご寄稿くださった北條民雄の論考を踏まえ、1923年に内務省衞生局より刊行された『癩患者の告白』を取り扱って下さる予定です。
 大野さんは今年6月末に国際基督教大学で開催される国際学会ASCJ (Asian Studies Conference Japan:https://ascjapan.org)でのパネル発表を予定されており、今回のご報告はASCJを見据えた内容ともなります(パネル構成員は、Puck Brecher, 大野ロベルト, 堤ひろゆき, 田中祐介)。
 なお今回は、5月5日に開館する『日記の館』についてもご案内いたします。詳しくは「女性の日記から学ぶ会」ウェブサイト(http://diaries-as-social-heritage.com/2018/04/07/news-2/)をご参照ください。
 研究会はどなたでもご参加いただけますが、会場の都合と資料の部数確保のため、お手数ですが事前に下記アドレスまでご連絡頂ければ幸いです:nikkiken.modernjapan(アットマーク)gmail.com(代表:田中祐介・明治学院大学)
みなさまぜひ奮ってご参加ください。

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「近代日本の日記文化と自己表象」第16回研究会

【開催日時】
 2018年5月19日(土) 13:30-17:30

【開催場所】
 明治学院大学白金キャンパス本館5階、1507教室(予定)

【研究会次第】
 1. 報告事項(13:30-14:10)
   『日記の館 一号館』(長野県東筑摩郡筑北村)開館セレモニーの参加報告
   『日記の館』への資料寄贈について
   旧制高等学校記念館・第23回夏期教育セミナーのご案内
   陸軍士官学校生徒日記(教官の赤字入り)のご紹介
   日記資料データベース制作の進捗
 2. 研究発表(14:20-17:30)
   「戦前の農民運動家・渋谷定輔日記原本と往復書簡」(新藤雄介、福島大学准教授)
   「『癩患者の告白』と北條民雄-自己表象の内発性/外発性について」(大野ロベルト、日本社会事業大学)

  ※会の終了後、希望者は懇親会へ

書評会終了のご報告と次回案内

『日記文化から近代日本を問う』書評会を3月18日(土)に開催し、計25名がご参加下さる盛会となりました。

提題役を務めて下さった和田敦彦さん(早稲田大学教授)と松薗斉さん(愛知学院大学教授)に感謝申し上げます。投げかけて頂いた問いを受け、会場では盛んな議論が交わされ、気づけば終了時刻も近づいていました。会の最後には、担当編集者である岡田圭介さん(文学通信代表)からも、書評会の議論を踏まえてのご感想と今後の展望を語って頂きました。

「史料・モノ・行為」の観点から近代日本の「日記文化」を考察する本書ですが、提題役のお二人からは有難い評価のお言葉を頂きました。それとともに、書評会全体の議論を踏まえ、まだ着手したばかりの主題である「モノ」「行為」としての日記は、今後一層掘り下げる主題であることが痛感されました。加えて書誌データの充実の必要性についてもご指摘を頂き、現在取り組んでいる日記資料データベースの構築作業を推進すべく、その責任を改めて自覚する機会ともなりました。書評会を一つの区切りとして、更なる展開を見据えて研究活動を継続して参ります。本書の問題意識に共鳴して下さる方々、ぜひ今後の活動にご協力ください。

次回研究会(第16回)は、5月19日(土)に開催いたします。詳細は開催の1ヶ月ほど前に当サイトでご案内いたしますので、皆さまどうぞ奮ってご参加ください。