第39回研究会のご案内

急に冷え込むようになりましたが、みなさまお元気にお過ごしでしょうか。
このたびは12月9日(土)に開催いたします、第39回研究会のご案内を差し上げます。

今回の研究会は、田中祐介(明治学院大学・国立歴史民俗博物館)が代表を務めます国立歴史民俗博物館共同研究(基盤研究)「近代東アジアにおけるエゴ・ドキュメントの学際的・国際的研究」の第7回研究会との共催として開催いたします。

研究報告はお二方にお願いすることができました。
お一人目は、早稲田大学大学院文学研究科に在籍する石川かれんさんです。石川さんは明治大正期の日記体の小説をご研究されており、今回は水野葉舟の作品を題材にご報告くださいます。取り扱う作品集『響』(第5版)は国立国会図書館デジタルコレクションで全文が閲覧できます:https://dl.ndl.go.jp/pid/887987
特にこのうち「忘却」「手」「某月某日」が日記体の小説となりますので、ご参加くださるみなさまはお目通しいただければ幸いです。またこの書の「序」(デジタルコレクションでは「標題紙」の目次に収録)は水野の文学を考える上で重要な内容とのことですので、あわせてご参照ください。

もうお一人は、神戸大学の長志珠絵さんです。長さんは近年、神戸を中心とした空襲・戦災資料のアーカイブに取り組まれています。その成果の一部を『神戸から・神戸へのてがみー疎開児童と家族の1945年』(2019年)、『空襲下の神戸ー日々の記録から』(2022年)等として公開されてきました(どちらも「神戸空襲を記録する会」による刊行)。このたびのご報告では、アジア太平洋戦争末期の兵庫と神戸で綴られた日記資料を中心的に取り扱うとともに、疎開先との往復書簡もご紹介くださるとのことです。

どちらのご報告も大変楽しみにしております。研究会の開催形態は、今回も「対面開催を基本としたオンライン併用」とさせていただきます。ご関心がございましたら、ぜひご参加ください。お申し込みの受付フォームを設けましたので、ご参加くださる場合、お手数ですがご記入いただければ幸いです(フォームでの受付は12月6日まで、懇親会にご参加くださる場合は11月27日までにご記入ください)

今回も多くのみなさまと学びの場をご一緒できますこと、心より楽しみにしております。
以下に当日のプログラムを掲示いたしますので、ご参照ください。

田中祐介

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「近代日本の日記文化と自己表象」第39回研究会
(国立歴史民俗博物館共同研究(基盤研究)「近代東アジアにおけるエゴ・ドキュメントの学際的・国際的研究」第7回研究会との共催として)

【開催日時】
 2023年12月9日(土) 13:30-17:30

【開催場所】
対面を基本としたハイブリッド開催(対面:明治学院大学白金キャンパス、オンライン:Zoom利用)

【研究会次第】
1. 報告と展望(13:30-14:00)
  ※参加者自己紹介の時間を設ける予定です
2. 研究発表(14:10-17:30)
「日記体の小説を書く/読むこと――水野葉舟『響』および「北村の日記」における回想と忘却の自己語り」(石川かれん、早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程)
「空爆下の日々を綴る―アジア太平洋戦争末期・空爆下の兵庫/神戸―」(長志珠絵、神戸大学国際人間科学部教授)

第38回研究会(特別回)のご案内

やっと秋を実感する最近ですが、みなさまお元気にお過ごしでしょうか。
このたびは11月25日(土)に開催いたします、第38回研究会のご案内を差し上げます。

今回は特別回として、岡田林太郎さんのご著作『憶えている: 40代でがんになったひとり出版社の1908日』を取り上げます。版元であるコトニ社の後藤亨真さんによる特別講演として、内容はもとより、制作の背景についてもお話いただきます。

岡田林太郎さんは若くして勉誠出版社の社長をお務めになられたあと、2018年に独立し、ひとり出版社としてみずき書林を立ち上げました。以後は、戦時下のウォッチェ島で餓死した佐藤冨五郎氏の日記を取り上げた大川史織編『マーシャル、父の戦場』をはじめとして、魅力的な書籍を数々世に出されました。当研究会には第1回目(2014年9月20日)にご出席くださり、みずき書林として独立後は毎回楽しみにご参加くださいました。

旺盛にお仕事を続ける最中、2021年の夏の終わりに、岡田さんはスキルス胃がんのステージ4であることが発覚しました:記事1記事2

以後、闘病生活を続けながら、変わらず出版活動も続けておいででした。数度の入院生活を経て、残念ながら2023年6月の退院後に更新した「もう一度ちからを」と題した記事を最後として、7月3日に永眠されました。

岡田さんは今年になってから、コトニ社後藤さんの勧めもあり、書籍化を目指して、ご自身のブログを再読して思い、考えたことを文章にまとめられていました。このたびの研究会では、11月に刊行される岡田さんのご著作を取り上げ、追悼の念を心中に懐きながらも、「日記を再読しての自己語り」という当研究会の関心事にまさしくあったテクストとして、その内容を検討します。岡田さんと親しかった方々も、またそうでない方々も、ぜひ奮ってご参加ください。

ありがたいことに岡田さんは、田中祐介編『無数のひとりが紡ぐ歴史 日記文化から近現代日本を照射する』(文学通信、2022年)についても、長文の記事を書いてくださいました:記事1記事2

後編の記事に、岡田さんは以下のように書かれています。
「佐藤冨五郎が忠良な兵士・よき家庭人・日記を綴る人として自己を位置付けようとしたように、僕もまた、出版社経営者・編集者・ブログを書く人として自己を位置付ける。そのようなものとして僕は本書に接し、冗長な文章を連ねる。
そして僕の残した本や文章もまた、いつか「近現代日本を照射する」材料になるのだとしたら、それは歴史のなかの無数のひとりとして、愉快なことだ。」

岡田さんの言葉のとおり、その遺された言葉にむきあい、ひとりの人間の生きた証から書くことの意味を考え、議論をする「材料」とさせていただきましょう。そのような機会を「愉快」と思っていただけることを想像しつつ。

今回はこの書籍を様々な立場からどう読めるか、特別講演に続いてコメントをいただく時間を設けます。日記に学ぶ立場からは島利栄子さん(女性の日記から学ぶ会代表)、文学研究の立場からは小澤純さん(慶應義塾志木高等学校教諭)、岡田さんと面識がなく、ブログを通読された新しい読者の立場からは北崎花那子さん((早稲田大学大学院教育学研究科修士課程2年)、そしてひとり出版社の立場からは堀郁夫さん(図書出版みぎわ代表)からお話をいただきます。その後、全体討議に移ります。

みなさまこのたびもぜひ奮ってご参加ください。

研究会の開催形態は、今回も「対面開催を基本としたオンライン併用」とさせていただきます。ご関心がございましたら、ぜひご参加ください。お申し込みの受付フォームを設けましたので、ご参加くださる場合、お手数ですがご記入いただければ幸いです(フォームでの受付は11月22日まで、懇親会にご参加くださる場合は11月11日までにご記入ください)

今回も多くのみなさまと学びの場をご一緒できますこと、心より楽しみにしております。
以下に当日のプログラムを掲示いたしますので、ご参照ください。

なお、12月9日(土)には通例会として第39回研究会を開催いたします。こちらも開催の一ヶ月ほど前に、ご案内を差し上げます。

田中祐介


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「近代日本の日記文化と自己表象」第38回研究会(特別回)

【開催日時】
 2023年11月25日(土) 15:00-17:40

【開催場所】
対面を基本としたハイブリッド開催(対面:明治学院大学白金キャンパス、オンライン:Zoom利用)

【研究会次第】
1. 開催趣旨(15:00-15:25)
「岡田林太郎さんの「近代日本の日記文化と自己表象」研究会」(田中祐介、明治学院大学教養教育センター専任講師・国立歴史民俗博物館特別客員准教授)
  ※参加者自己紹介の時間を含めます
2. 特別講演(15:30-16:30)
「「編集者・岡田林太郎の日記を読むーーあるひとり出版社の仕事と日常と病い」(後藤亨真、コトニ社代表)
3. 様々な立場からどう読むか(16:40-17:10)
 日記に学ぶ立場から:島利栄子(女性の日記から学ぶ会代表)
 文学研究の立場から:小澤純(慶應義塾志木高等学校教諭)
 新しい読者の立場から:北崎花那子(早稲田大学大学院教育学研究科修士課程2年)
 ひとり出版社の立場から:堀郁夫(図書出版みぎわ代表)
5. 全体討議(17:10-17:40)

第37回研究会のご案内

まだまだ残暑が厳しいこの頃ですが、みなさまお変わりなくお過ごしでしょうか。
このたびは9月17日(日)に開催いたします、第37回研究会のご案内を差し上げます。

今回も二本立ての研究報告です。
お一人目は、2023年3月に東京学芸大学連合大学院で博士号を取得された真辺駿さんです。博士論文のご成果に基づき、明治大正期に神奈川県で小学校教師を務めた長島重三郎の日記や回想録を題材として、国家の期待する教師像を意識しながら、地域の現実に対峙しつつ教師となる姿を分析してくださいます。

もうお一人は、大阪電気通信大学名誉教授の小田康徳さんです。小田さんは、今年8月に琥珀書房より刊行されました『陸軍少将岡原寛 戦中・戦後日記―演説の名手が生きた銃後と戦後―』)の監修をお務めになりました。このたびは書籍の内容はもちろんのこと、同書の刊行に先立つ10年におよぶ研究会活動の概要についてもご報告くださいます。また、これまで取り組まれたきた多数の日記翻刻についてもご紹介くださるとのことでした。当日は、琥珀書房の山本捷馬さんもご参加くださる予定です。

みなさまぜひ奮ってご参加ください。研究会の開催形態は、今回も「対面開催を基本としたオンライン併用」とさせていただきます。

ご多用のところ恐縮ですが、ご参加をご希望される場合、恐れ入りますが9月14日(木)までに受付フォームよりご登録いただければ幸いです。

今回も多くのみなさまと学びの場をご一緒できますこと、心より楽しみにしております。
以下に当日のプログラムを掲示いたしますので、ご参照ください。

田中祐介

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「近代日本の日記文化と自己表象」第37回研究会

【開催日時】
 2023年9月17日(日) 13:30-17:30

【開催場所】
対面を基本としたハイブリッド開催(対面:明治学院大学白金キャンパス、オンライン:Zoom利用)

【研究会次第】
1. 報告と展望(13:30-14:00)
  ※参加者自己紹介の時間を設ける予定です
2. 研究発表(14:10-17:30)
「明治・大正期における小学校教師にとっての「地域」と「修養」―教師個人の史料を手がかりに― 」(真辺駿、明治学院大学ほか非常勤講師)
「『陸軍少将岡原寛 戦中・戦後日記』―日記からみる敗戦前後の高級将校の主観とその生活―」(小田康徳、大阪電気通信大学名誉教授)

第36回研究会のご案内

夏の到来を間近に控えた時期となりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。このたびは7月22日(土)に開催いたします、第36回研究会のご案内を差し上げます。

今回もお二方にご報告をお願いすることができました。お一人目は情報科学芸術大学院大学の高森順子さんです。高森さんは2010年から「阪神大震災を記録しつづける会」の事務局長をお務めになり、災害体験の手記集を出版される活動を続けておいてです。このたびのご報告では、今年3月に刊行されたご著書『震災後のエスノグラフィ 「阪神大震災を記録しつづける会」のアクションリサーチ』(明石書店)を踏まえたご報告をいただきます。

もうお一人は、「手帳類」プロジェクトの代表をお務めになる志良堂正史さんです。志良堂さんのご活動もまもなく10年を迎えます。目下、ご準備中のご著書の構想に基づきつつ、これまでの活動の総括と今後の展望についてご報告いただきます。志良堂さんのプロジェクトについては、田中祐介編『無数のひとりが紡ぐ歴史』の第15章「個人の記録を未来へ継承する」(対談記録)をご参照ください。

みなさまぜひ奮ってご参加ください。なお情勢の変化を踏まえ、当研究会の開催形態は当面「対面開催を基本としたオンライン併用」とさせていただきます。対面での集いを貴重な交流の場と位置づけつつ、遠方でお住まいの方々にも引き続きご参加いただきやすい環境を整えて参ります。お申し込みの受付フォームを設けましたので、ご参加くださる場合、お手数ですがこちらからご記入いただければ幸いです(受付は7月19日まで)。

以下に当日のプログラムを掲示いたしますので、ご参照ください。今回も多くのみなさまと学びの場をご一緒できますこと、心より楽しみにしております。

田中祐介

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「近代日本の日記文化と自己表象」第36回研究会

【開催日時】
 2023年7月22日(土) 13:30-17:30

【開催形態】
対面を基本としたオンライン併用(対面:明治学院大学白金キャンパス、オンライン:Zoom利用)

【研究会次第】
1. 研究活動の報告と展望(13:30-14:00)
2. 研究発表(14:10-17:30)
「手記集を綴じる技術と記憶継承ー『震災後のエスノグラフィー『阪神大震災を記録しつづける会』のアクションリサーチ』から」(高森順子、情報科学芸術大学院大学産業文化研究センター研究員)
「手帳類を鍛え直す―プロジェクトを100年続けるために―」(志良堂正史、個人事業主/手帳類プロジェクト代表)

第35回研究会のご案内

年度末も近づいて参りましたが、いかがお過ごしでしょうか。
このたびは3月4日(土)に開催いたします、第35回研究会のご案内を差し上げます。
今回は研究報告と、特別講演の二本立てです。

研究報告の部では、清華大学大学院の肖羿さんより、国木田独歩『欺かざるの記』に関してご報告いただきます。肖さんは『欺かざるの記』の修養日記としての側面に着目し、当研究会の「日記文化」研究もご参照くださったご論考を『跨境』に掲載されました。今回は、このご論考を踏まえた発展的なご報告になる予定です。

特別講演の部では、AHA! [Archive for Human Activities]の世話人である松本篤さんをお招きし、AHA!のご活動に関して、特に最新の出版物である『わたしは思いだす』に即しながらお話いただきます。同書の特設サイトでは、全文公開もなされています。東日本大震災を挟む期間に育児日記を綴った書き手(かおりさん)による、自身の日記の再読と追憶の記録は、「〈震災〉ではなく〈私〉を主語にした4018日の点描、想起と忘却の生活史」と位置づけられます。

みなさまぜひ奮ってご参加ください。お申し込みの受付フォームを設けましたので、ご参加くださる場合、お手数ですがこちらからご記入いただければ幸いです(受付は3月1日まで):

今回も多くのみなさまと学びの場をご一緒できますこと、心より楽しみにしております。
以下に当日のプログラムを掲示いたしますので、ご参照ください。

田中祐介

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「近代日本の日記文化と自己表象」第35回研究会

【開催日時】
 2023年3月4日(土) 13:30-17:30

【開催場所】
ハイブリッド開催(対面:明治学院大学白金キャンパス、オンライン:Zoom利用)

【研究会次第】
1. 報告と展望(13:30-14:00)
  ※参加者自己紹介の時間を設ける予定です
2. 研究発表(14:10-15:40)
「「修養日記」としての国木田独歩『欺かざるの記』――同時代言説に基づく試論」(肖羿、清華大学大学院日本語学科博士課程)
3. 特別講演(16:00-17:30)
「11年間の育児日記を再読して 回想録『わたしは思い出す』制作の現場から」(松本篤、AHA! [Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ])

第34回研究会のご案内

師走も迫ってまいりましたが、みなさまお忙しくお過ごしでしょうか。

このたびは12月10日(土)に開催いたします、「近代日本の日記文化と自己表象」第34回研究会のご案内を差し上げます。今回の研究会は、今年4月から3年計画で開始した国立歴史民俗博物館の基盤研究「近代東アジアにおけるエゴ・ドキュメントの学際的・国際的研究」(https://www.rekihaku.ac.jp/research/list/joint/2022/ego.html)との共催です。

今回は視点を東アジアに広げます。ご報告くださるお一人目は、同プロジェクトの共同研究員である金貞雲さん(韓国国立慶北大学校)です。ご自身のご研究に関するご報告とあわせ、韓国における日記研究、日記教育の現状についてもお話くださる予定です(ご報告はコリア語で、東京大学大学院の魯洙彬さんが通訳をご担当くださいます)。

もうお一人のご報告者は、同プロジェクトのリサーチ・アシスタントである王羽萌さん(立教大学大学院)です。中国のエゴ・ドキュメント研究、および日記教育の現状についてお話くださいます。

ご関心がございましたら、ぜひご参加ください。お申し込みの受付フォームを設けましたので、ご参加くださる場合、お手数ですがこちらからご記入いただければ幸いです(受付は12月7日まで):

なお今回は、対面会場(明治学院大学白金校地。参加者に後日通知)では、研究会の終了後、短時間ながら交流の時間を設けることといたしました。ご報告者との懇親、あるいは来場者同士の懇親もできるだけ図りたいと考えておりますので、そのような機会をご希望の方は、対面でご参加ください。みなさまのご近況が伺えますことも、心より楽しみにしております。

対面でもオンラインでも、お目にかかることを心より楽しみにしております。
以下にプログラム詳細を掲示いたしますので、ご参照ください。

田中祐介

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「近代日本の日記文化と自己表象」第34回研究会
共催:国立歴史民俗博物館基盤研究「近代東アジアにおけるエゴ・ドキュメントの学際的・国際的研究」

【開催日時】
 2022年12月10日(土) 13:30-17:20(対面会場は18:00まで)

【開催場所】
ハイブリッド開催(対面:明治学院大学白金キャンパス、オンライン:Zoom利用)

【研究会次第】
1. 報告と展望(13:30-14:00)
  ※参加者自己紹介の時間を設ける予定です
2. 研究発表(14:10-17:20)
「1799年の伝染病の大流行と個人の記憶 柳懿睦(1785~1833)の「河窩日錄」を中心に」(金貞雲、韓国国立慶北大学校専任研究員)通訳=魯洙彬(東京大学大学院総合文化研究科博士課程)
「中国におけるエゴ・ドキュメントの研究動向について」(王羽萌、立教大学大学院文学研究科博士後期課程)
3. 交流会(対面会場のみ)(17:30-18:00)

第33回研究会のご案内

2022年7月30日(土)に開催いたしました田中祐介編『無数のひとりが紡ぐ歴史』(文学通信、2022年)の書評会には多くのみなさまにご来場いただき、心より感謝申し上げます。

このたびは9月24日(土)に開催いたします第33回研究会のご案内を差し上げます。
今回の研究会では、NHKスペシャル「新・ドキュメント太平洋戦争」に携わった酒井有華子さん(NHK報道番組センターディレクター)、長野怜英さん(プロジェクトセンターディレクター)をお招きいたします。

「新・ドキュメント太平洋戦争」は太平洋戦争の開戦および敗戦から80年の節目にあわせ、2021年から2025年までシリーズ放映される大型の企画です。同企画では歴史の大きなうねりを「個の視点」で「複眼的」に捉え直そうとの眼差しから、日記、手記、書簡等の「エゴ・ドキュメント」に注目します。

2021年12月には第1回(前後編)が、2022年8月13、14日には第2回(前後編)が放映されました。今回は第2回の制作に携わった酒井さんと長野さんに、日記をもとに時代を紐解くことで感じた意義や課題、各種のエゴドキュメントそれぞれに感じた特質と注意点、海外の日記蒐集、番組放送後の反響と「日記」の持つ力、などを中心にお話いただきます。

ご発表後、全体討論に先立ち、島利栄子さん(「女性の日記から学ぶ会」代表)と田中がコメントをいたします。その後、全体討論に移ります。

ご関心がございましたら、ぜひご参加ください。お申し込みの受付フォームを設けましたので、ご参加くださる場合はお手数ですがこちらからご記入いただければ幸いです(受付は9月21日まで)。

対面でもオンラインでも、お目にかかることを心より楽しみにしております。
以下、プログラム詳細を掲示いたしますので、ご参照ください。

田中祐介

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「近代日本の日記文化と自己表象」第33回研究会

【開催日時】
 2022年9月24日(土) 14:00-17:00

【開催場所】
ハイブリッド開催(対面:明治学院大学白金キャンパス、オンライン:Zoom利用)

【研究会次第】
1. 報告と展望(14:00-14:30)
  ※参加者自己紹介の時間を設ける予定です
2. 研究発表(14:40-15:40)
【特別企画:NHKスペシャル「新・ドキュメント太平洋戦争』制作の現場から】
「“エゴドキュメント”で伝える戦争 番組制作を通して感じた日記の持つ力と課題」(酒井有華子、NHK報道番組センターディレクター, 長野怜英、NHKプロジェクトセンターディレクター)

3. 討論(15:50-17:00)
コメント1 田中祐介(明治学院大学教養教育センター専任講師・国立歴史民俗博物館客員准教授)
コメント2 島利栄子(「女性の日記から学ぶ会」代表)
全体討論

田中祐介編『無数のひとりが紡ぐ歴史 日記文化から近現代日本を照射する』(文学通信、2022年)書評会開催のご案内(2022年7月30日)

2022年4月に発売されました田中祐介編『無数のひとりが紡ぐ歴史 日記文化から近現代日本を照射する』(文学通信、2022年)について、2022年7月30日(土)に書評会を開催する運びとなりました(「近代日本の日記文化と自己表象」第32回研究会として)。

評者は大門正克さん(早稲田大学特任教授)、坪井秀人さん(早稲田大学教授)がお引き受けくださいました。加えて、同書の編集に携わったくださった文学通信の渡辺哲史さん、西内友美さんにも、編集者としての立場からご発言いただきます。

このたびは感染防止の観点から、評者および同書の関係者に限り会場に集合し、全体としてはオンライン開催といたしました。ご参加いただける場合、2022年7月27日(水)までに、こちらの受付フォームにご入力いただければ幸いです。

記念すべき批評と議論の場を、多くのみなさまと共にできますことを心より楽しみにしております。同書の詳細はこちらからご参照ください。

以下、プログラム詳細を掲示いたしますので、ご参照ください。

田中祐介

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「近代日本の日記文化と自己表象」第32回研究会
書評会:田中祐介編『無数のひとりが紡ぐ歴史 日記文化から近現代日本を照射する』(文学通信、2022年)

【開催日時】
 2022年7月30日(土) 13:30-17:30

【開催形態】
関係者のみ会場集合、全体としてはオンライン開催

【研究会次第】
1. 導入の部:『無数のひとりが紡ぐ歴史』の概要説明 田中祐介(明治学院大学専任講師・国立歴史民俗博物館客員准教授)
2. 書評の部:
  大門正克(早稲田大学特任教授)
  坪井秀人(早稲田大学教授)
  編者と執筆者からの応答
  総合討論
  編集者の立場から 渡辺哲史(文学通信)・西内友美(文学通信)

第31回研究会のご案内

緊急事態宣言も解除され、第六波は懸念されるものの、ひとまず感染状況が落ち着く日々となりました。みなさまお元気にお過ごしでしょうか。

このたびは、12月11日(土)に開催いたします第31回研究会のご案内を差し上げます。
従来通り、原則的にZoomによるオンライン開催とします。

今回は研究報告の部と、年末特別企画の二部構成です。研究報告の部では、磯部敦さんと鬼頭篤史さんがご報告くださいます。

磯部敦さんは既発表のご論考(磯部敦・小泉紀乃・汪少雯「澤田四郎作『日誌』における「記録」の累積と循環」『叙説』47、奈良女子大学日本アジア言語文化学会、2020.3)を踏まえ、民俗学研究者である澤田四郎作の日記を綴る営みについて、物的側面からアプローチくださいます(当該のご論考を参加者各自にお目通しいただいた上での、通例より短めのご報告となる予定です)。

鬼頭篤史さんは、金物問屋が発行した昭和期の社内報を史料として、従業員一体化を目的とした誘導や指導を従業員がどのように理解し、内面化したかについてご検討くださいます。

以上の研究報告の部に続き、年末の特別企画として、大川史織さんと竹内麻子さんにご報告いただきます。大川さんのご編著『マーシャル、父の戦場』(みずき書林、2018年)には、戦時下のウォッチェ島で餓死した佐藤冨五郎さんの日記全文が掲載されます。この日記が今日にも伝わるのは、戦友の原田豊秋さんが日記を預かり、復員後に冨五郎さんのご家族にお届けしたからでした(原田さんのお手紙はこちらから読めます)。

『マーシャル、父の戦場』の刊行後、原田さんの戦後の足跡を探すも、なかなか手がかりが得られませんでした。このあたりの経緯はみずき書林の岡田林太郎さんのブログをご参照ください)。

そうしたところ、コロナ禍を迎えた2020年に原田さんのご家族が見つかり、今年9月に冨五郎さんのご子息である佐藤勉さんとご家族との対面が果たされることとなりました。対面の模様は、毎日新聞で記事になりました(2021年10月4日朝刊、冒頭部分は無料で読めます:https://mainichi.jp/articles/20211004/ddm/041/040/053000c)

今回の特別企画では、毎日新聞の記事をお書きになられた竹内麻子さんをお招きし、大川さんとともに、原田さん探しの経緯と、果たされた対面をどう受けとめたかについてお話いただきます。個人の日記が散逸せずに伝わることで、後世にどのような繋がりを生んだかという点でも大変興味深いところです。

師走のお忙しい最中とは存じますが、みなさまぜひ奮ってご参加ください。ご参加をご希望される場合、お名前とご所属を明記の上、ご連絡ください:nikkiken.modernjapan(アットマーク)gmail.com(代表:田中祐介・明治学院大学)

今回も多くの皆様のお目にかかれますことを、心より楽しみにしております。

田中祐介

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「近代日本の日記文化と自己表象」第31回研究会

【開催日時】
 2021年12月11日(土) 13:00-17:50

【開催場所】
オンライン開催(Zoom利用)

【研究会次第】
1. 報告と展望(13:00-13:30)

2. 研究発表(13:30-16:10)
「日記の現場へ――澤田四郎作の『日誌』記述」(磯部敦、奈良女子大学研究院人文科学系准教授)
「昭和戦前期の会社における従業員一体化の論理の理解と内面化―株式会社湯淺七左衛門商店社内報『湯淺月報』店員寄稿欄を中心に」(鬼頭篤史、京都大学大学院博士後期課程研究指導認定退学)

3. 特別企画(16:20-17:50)
「「届けてくれてありがとう」ーー佐藤冨五郎日記を託された戦友をめぐる歴史実践」(大川史織、映画『タリナイ』『keememej』監督・国立公文書館アジア歴史資料センター調査員, 竹内麻子、毎日新聞社会部)

第30回研究会のご案内

9月25日(土)に開催いたします、第30回研究会についてご案内申し上げます。
このたびもZoomによるオンライン開催といたします。

今回は過去の研究会でもご紹介をいたしました、
国立歴史民俗博物館発行の『REKIHAKU』第3号(特集・日記がひらく歴史のトビラ)の刊行を記念して、同誌に寄稿されました横山百合子さん(国立歴史民俗博物館名誉教授)と松薗斉さん(愛知学院大学教授)をお招きします。

横山さんは『REKIHAKU』のご論考に基づく主題、松薗さんは同誌のご論考を踏まえた別主題のご報告をいただける予定です。今回は特集題を「日記は歴史のトビラをどうひらくのか」と設けました。

僭越ながら本企画の冒頭では、当会の代表である田中祐介(明治学院大学専任講師)から、これまでの研究会活動を振り返りながら、近代日本の日記文化について手短にご報告をさせていただきます。

おかげさまでこの9月で研究会も7周年を迎えることができました。その活動成果を場に供し、平安から近現代まで幅広い時代の日記文化を考える機会とできれば幸いです。

このような趣旨のため、各発表直後のディスカッションは設けず、最後に長めの時間を取ることといたしました。3件の報告ののち、まずは『REKIHAKU』当該号の編者である三上喜孝さん(国立歴史民俗博物館教授)にコメントをいただきます。コメントと報告者からの応答を経て、全体討論に移る予定です。

ご参加をご希望される場合、お名前とご所属を明記の上、下記アドレスまでご連絡ください。参加用のURLを設定次第、ご案内いたします:nikkiken.modernjapan(アットマーク)gmail.com(代表:田中祐介・明治学院大学)

今回も多くのみなさまのお目にかかれますことを、心より楽しみにしております。

田中祐介

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「近代日本の日記文化と自己表象」第30回研究会

【開催日時】
 2021年9月25日(土) 13:30-17:30

【開催場所】
オンライン開催(Zoom利用)

【研究会次第】
 1. 報告と展望(13:30-14:00)
   日記文化論文集第2集の制作進捗報告
   国際的連携を見据えて

 2. 研究発表(14:00-16:00)
 【特集:日記は歴史のトビラをどうひらくのか】

  1. 「「日記文化」研究の来歴と展望 7年間の研究会活動の成果から」(田中祐介、明治学院大学専任講師)
  2. 「漢文日記の現代語訳をめぐって」(松薗斉、愛知学院大学教授)
  3. 「「リテラシーの起点」という視座 ー遊女の「日記」をどう読むか―」(横山百合子、国立歴史民俗博物館名誉教授)

 3. 全体討論(16:10-17:30)
  コメンテーター:三上喜孝(国立歴史民俗博物館教授)